第40話 土曜日、劇場前で
「・・・は?」
「・・・うん・・・」
「リンダにキスした・・・?」
「・・・そうなんだ・・・。」
うん、あの純朴そうなチェスターがねぇ・・・。
でも純朴そうってよりは純朴なので・・・ではお話の続きです。
『ちょ・・・チェス・・・』
『・・・くん・・・?』
『・・・あれ・・・・・・うわっ・・・!』
『あのっ・・・ごめんなさいっ!・・・帰ります!』
・・・ね、純朴でしょ・・・?
「・・・どうしてあんな事しちゃったんだろう・・・
あー・・・なんて事しちゃったんだろう・・・わかんないんだよ・・・ロバート。」
・・・おいおい・・・わかんないって・・・そんなもん決まってるだろ・・・?
「あのさぁ・・・わかんないって・・・それマジで言ってんのか?」
「うん・・・だって僕にはミルドレッドが居るのに・・・何であんな事したんだろう・・・。」
「はぁ・・・そうか・・・わかんないか・・・。」
「・・・例えばだけど・・・今、目の前にリンダとミルドレッドが居るとするじゃん?」
「・・・うん・・・」
「どっちと話したい?」
「・・・え?」
「どっちと時間を過ごしたいか考えれば簡単だろ?」
「・・・それは・・・そうなのかな・・・?」
「だから婚約する時に言ったじゃん、もっとよく考えろって。」
「まぁ・・・リンダもリンダで誘惑的なシムらしいから止めといた方がいいと思うぜ。」
あらら・・・ww
・・・ったく・・・何であんな事言ったんだろ・・・
・・・よりによってリンダとキスって・・・
でも・・・好きでもない婚約者と結婚すんのもなぁって思うじゃん・・・
一応、親友だし・・・そんな結婚したって・・・どうせ・・・
・・・どうせこんな事になるに決まってるじゃん・・・そう思うじゃん?
心配じゃん・・・まだ若いんだし・・・
でも・・・よりによってリンダって・・・
・・・なんで親父は最近あんな感じな訳・・・?
不倫してるくせに・・・何悩める中年気取っちゃってんだよ・・・
・・・ったくよぉ・・・何なんだよ、どいつもこいつもリンダリンダって・・・。
・・・はぁ・・・何考えてたんだろ俺・・・。
最近、悩める中年になってしまったジョンです。
『高慢ちき』なシムなので、基本的に自分大好き自信満々!みたいなところのあるジョンですが・・・
どうでもいいけど『高慢ちき』の鏡好きに付き合っていると際限なく鏡を欲しがるので困ります・・・www
一度キレてそんなに鏡が欲しいならこれでどうだ!とばかりに鏡張りの寝室にしてやったら何だかいかがわしいホテルみたいで・・・ゴホンゴホン。
だけど最近・・・悩める中年なので・・・悩み過ぎてシワが出来てしまったようです。
てことで・・・ちょっと久々に遊んでみようかなぁと思いました。
いやね、ジェネレーションズで追加された『中年の危機』っての、あんまりちゃんと遊んでなかったなぁと思ったので・・・w
ただ既に中年のジョンをマスコンで若年に戻して加齢させても『中年の危機』ムードは付かないようなので、少し工夫しました・・・
ちなみにこれが老年になったジョンです。
若年のジョンを世帯に追加して遊んだので、ジョンが二人も居ては何が何だかなので・・・wwwまぁジョンのお父さんがやって来た!とか何とか適当に。
話を戻して、ここからちょっと番外編です。
物語には直接的には関係していないお遊びですから久々に気楽な気分ー!
で!色々あって、苦労して実現させた『中年の危機』ムード。
最初の願望がこれでした。
基本的に中年の危機関連の願望だけを叶えるスタイルで遊びたいので、とりあえずお引越し。
まぁ・・・物語に絡めるなら、自分だけの秘密の休憩部屋を借りたとか何とか。
早速、自由を謳歌していますね・・・。
引っ越しと同時に『パーティーをする』という通常の願望が出ていたので、オマケのパーティー開催です。
親しい友人を集めて野郎どもの気楽な集まりって感じ?
翌日になって『イメチェンする』という中年の危機願望が出たので、早速サロンにやって来ました。
先客が居たのでちょっと待ちます。
うちで『恋愛よりどりみどり』を達成した唯一のシム、伝説の14人切りのハンクさんですね。
なんか・・・チョイワルってやつですかね・・・このファッション。
ちなみに、このスタイリストさんは頂き物のマイケルさんです。よく似てる!
まぁここはスタイリストさんにお任せしてみましょう。
で、冒険したらこうなった・・・ww
どうもジョンは酷く不満な様子なのでもう一度・・・
もう一度・・・
・・・えぇーい!うるさい客だよ、まったく!
4、5回やったけど、どうもスタイリストさんとの相性が悪い?らしく満足してくれないので、もう知らん!
恥かしいムードを付けていましたが、そもそもイメチェンしたいとか言い出したのはジョンだし!
とりあえず、悲惨なイメチェン姿で記念撮影しときました・・・w
翌日は『体を鍛える』みたいな中年の危機願望が出たので早速ジムへ。
トレーニング中は暇なので他所をぐるぐる見てると、クラベルさんちのいい親子ショットを頂きました。
せっかく体を鍛えて男っぷりが上がった・・・?のにメソメソしちゃう中年の危機。
えーだって、男性はやっぱ中年からが花盛りだと思うんだけどなぁ。
お次は『タトゥーを入れる』
「うーん・・・どうも渋さが足りない。」
って事らしいので『ヒゲを生やす』願望もサクッと達成。
結構、似合ってていいと思います。
最近調子が悪いみたいだけど、サンセットラマズのキャプテンだし、ここはやっぱラマの図案を選んでおきました。
そんなこんなで・・・
この日はだいぶポッテリしちゃった元祖ハンクさんを鍛えつつ・・・
髭を生やして十分逞しいのにまだ筋トレ頑張っちゃう悩める中年。
ポッテリハンクさんも二時間後にはこのくらいスッキリしてくれて一安心です。
だって、炎に包まれたようにホットなハンクさんがポッテリじゃ困りますものね。
この後の中年の危機的願望と言えば・・・
『1万シムオリオンを費やして家をリフォームする』とか
『4万シムオリオン以上の車を買う』とか
まぁ凡そ、正しい中年の危機的な願望が並んで全部達成してあげました。
・・・ただ、調子に乗って、途中ちょっと要らんことをしたせいでしょうか?
つまり、余り願望を出してくれなくて手持ち無沙汰だったので、つい・・・
職業体験とか何とか・・・消防士に手を出して見事バグってしまいました。
いや、ほら・・・ホットな消防士ズで遊んでみたかっただけなのですが・・・
うわーん・・・これはこれ、別件で遊んでみたくなってきた・・・
ヤバイ!消防士と枯れた親父トリオ・・・ヤバイ!
久々に興奮していますが・・・何とか話を戻します!
で、消防士なんかに手を出したせいでしょうか、中年の危機期間が残り日数があるのにいきなり危機を克服した形になってしまったので、ここらで物語に戻ります。
「・・・中年の危機?」
「うん・・・そうみたいなの・・・困ったわねぇ。」
「それ・・・ほんと?」
「えぇ?だってそれ以外考えられないじゃない。年齢的にも絶対そうよ。」
「え、で、どうすんの?このままほっとく訳?」
「そうねぇ・・・」
「つか・・・中年の危機って・・・ほんとかよ・・・」
まぁ、いきなり家を出て行ったんじゃ、そりゃ家族は心配するでしょう。
そんな事はお構いなしのジョンは、すっかりパーティーにはまって樽ジュースを自動補充にアップグレード。
『器用さ』マックスの『便利屋』シムですから、この辺はちょちょいのチョイ!
悲惨なイメチェンの記念写真もこんだけ溜まりましたよ。
もう完全に自由を謳歌しちゃってる悩める中年・・・どこが悩んでるねん!
さて、そんなこんなで、今日もいい時間になりました。
夕涼みしながら屋上でバーベキューですか・・・
アンタ・・・やっぱ全然悩み事なんてないでしょう?
などと言いつつ・・・www
まぁ旅行からロバートの怪我、そして破局・・・特にジョンは、無駄に色々考えてしまってキツイ状況なのではないかなーと思いますが・・・
ダダンダン・・・ダ!ダン・・・
ダダンダン・・・ダ!!ダン・・・
パララーーーラーラーラー・・・わかる?わからない?
一応、ターミネーターの音楽なんですけど・・・www
ターミネーターと言えば、ご存知ジョン・コナーですが、もちろんうちのジョンもここから名前を頂きました。
名前を決める時って何も思いつかないから、ついついその時はまってる映画やドラマから頂く事が多いです。
で、リンダですが、サラ・コナー役の女優さんがリンダ・ハミルトン、これは意識せずにつけていた名前ですけど・・・
更に偶然というか、シュワちゃんの隠し子騒動があったでしょう?その時の浮気相手だった子守がミルドレッド、うちではチェスの彼女に自動抜擢された自動生成のシムの名前だったと。
何となくターミネーターに縁があるのかなぁというどうでもいいお話でした。
ちなみに私はジョン・コナーなら4のクリスチャン・べイルが最高に好きです。
今は昔の美少年エドワードも可愛かったけどね。
話を戻すと、ターミネーターのテーマソングです。
だってせっかく手に入れた秘密の部屋に・・・
まさかの奥様が突撃して来ちゃったんだから・・・
そりゃあもう、あの音楽しか思い浮かばないっていう・・・wwww
のん気に自由を謳歌していますが・・・
ちょっと真面目にやろうと思ったのに・・・美味しいアクション入れるの止めてもらえませんかね。
「はーい!もう帰って下さいね!さぁ帰った帰った!」
「えー、なになに?」
「うわ・・・コナーさんの奥さんじゃね?」
「いいから!今日はもうお開きなの!さぁ帰って帰って!」
怒った奥様・・・やっぱり奥様って怖い存在だー。
「・・・ちょっとアナタ?」
「うん・・・?なんだミッシェル・・・来てたのか・・・」
「ほら、ちょうどみんなで盛り上がってたところだ・・・お前も楽しんで・・・」
「ねぇ、これどういう事?」
「・・・うん?何がだ?」
「・・・一体どうしちゃったの・・・そりゃまぁ・・・アナタも年だし・・・
ロバートの事もあって辛かったのはわかるけど・・・」
「そんなんじゃないんだ・・・」
「・・・ミッシェル・・・」
「俺・・・ごめん・・・浮ついてた・・・」
「そうねぇ、中年の危機ってのは大変だって聞くけど、まさかここまでとは・・・」
「そうじゃないんだよ・・・俺・・・」
「・・・浮気してたんだ。」
「・・・何だって・・・?」
「・・・ミルドレッドとの婚約を・・・破棄して来た・・・。」
「・・・これまた一体どうして?」
「・・・他に・・・」
「他に好きな人が居るから、このままでは良くないと思ったんだけど・・・」
「・・・勝手な事して、ごめんなさい。」
「・・チェスが謝る必要なんて何もない。チェスは自分で決めて自分で行動したんだろう?」
「そうよ、元々お母さんは反対だったもの。勝手に決めたのはお父さん達ですもの。」
「その頬・・・痛かったか?」
「ううん、これくらい・・・平気だけど、おじさんと関係悪くなる?」
「いや、それだけやったら・・・もう気は済んでるだろう、気にするな。」
一方のリンダですが、いきなりのキッス・・・リンダはどう感じたのでしょうか。
何となくだけど・・・
・・・びっくりしたな・・・
まぁ・・・お誕生日でテンションが上がってたのかもしれないし・・・
夜だったし・・・ムラム・・・チェスくんには一番似合わないけど・・・
・・・ふーむ・・・この先・・・どんな物語にしようかな。さて仕事仕事。
てな具合でしょうか・・・?
何となくだけど、あんまり気にしてないような気がします。
言うてもリンダにとっては、あくまでも年下の男の子なのかなぁって。
そんなこんなで、とうとうと言うか、ようやくと言うべきか・・・
私にとって、忘れられない土曜日がやって来ました。
本プレイ中はチェスくんが誕生日を迎えてからも、ずるずるジョンとリンダの関係は続いていたのですが、さすがに長く遊んでいたので、いつかはどうにかせねばならんとは思っていました。
そうこうしているうちに、どうもチェスくんがリンダに気があるようだ、という妄想も広がってしまい・・・
ただリンダはとにかくジョン一筋だったので、具体的な行動に出る訳でもなく・・・
ただ、次第にチェスターの執念、のようなものを目の当たりにするようになってしまったので・・・今度こそ次回に、じっくり説明しますが、本当にちょっとしたホラー体験でした。
さすがのさすがに物語を進めなきゃいけないなぁ・・・なんて思い始めたこの頃・・・
本プレイ中はリンダの執筆活動も活発だったので、日中はずーっと執筆してるような感じでした。
なので、週末は執筆を早めに切りあげて、ビストロでの夕食がてら・・・
劇場前で集まって来るシムたちと交流を持ったり、おバカなシムたちを眺めるのが楽しみになっていました。
特にサンセットバレーの劇場前はシムがたくさん集まって来ますからね。
で、当然というか・・・
物語の主役たちも勢揃いしてしまうんですよね。
実は、この日には何らかの進展を遂げようと密かに決意もしていたのですが、
やっぱりジョンとリンダ、リンダとチェスターどうしたらいいのかわからなくって・・・
とりあえずセーブしてフリーウィルで行動させて、それぞれどうしたいのか見せてもらおうかなーとか思ったり。
で、この時、最初にアクションを起こしたのはチェスターでした。
「やぁ・・・!」
「こんにちは・・・リンダさん。」
「ごきげんよう・・・チェスターくん・・・・・・あのね・・・」
「この間は・・・あんな事して・・・ごめんなさい。」
「ううん・・・ほら、お誕生日でテンション上がってたんでしょう?」
「びっくりしたけど・・・気にしない事にするから・・・ね?」
「・・・それなんだけど・・・僕・・・ミルドレッド別れたよ。」
「・・・ん?」
「僕・・・考えたんだけど・・・」
「リンダさんが好きなんだ・・・だから、僕と付き合って欲しい。」
「・・・ちょ・・・チェスくん・・・何もそんな急に・・・」
「明日から警察の適性試験で一週間、留守にするんだけど・・・」
「それで・・・帰って来てからでいいから・・・
・・・返事・・・考えてみてくれると嬉しい・・・。」
土曜日の劇場前。
街中のシムが集まっちゃうんだから、やっぱりジョンも居たんです。
でもジョンはそれまで読書に夢中だったので、すっかりノーマークだったんですけど・・・
この土曜日が忘れられない理由。
遠くの方に座って本を読んでいたジョンが、リンダに何かのアクションを起こそうと近寄って来たのです。だけど『聞く』というコマンドになっていたので、フレンドリー系のおしゃべりだろうと・・・どうせまた自分についてか個人の資産についての話なんだろうと思っていたのですが・・・
まさかの『耳元でささやく』だったのですから・・・さぁ大変。
人前でのロマンチック系のアクションは、どっちからの行動でも極力キャンセルをしていたんです。
やっぱりバレたり友好関係にマイナスが飛びまくるのも嫌ですし。
だけど『耳元でささやく』アクションは、個人的に相当ロマンチックだと思うけど、周りのシムには浮気行動だと認識できない優れもの。
しかもこっちから見える行動コマンドは『聞く』・・・正直、予想外で私・・・痺れました。
まして、この状況、この土曜日、劇場前で、この行動・・・
・・・すっかり裏をかかれた気分でした。やっぱシムズ3凄い!
・・・それはさておき、いい加減、進展させたいこの三人なのに、どうすんだ?って感じなのですが・・・
「・・・ごめんなさい!わたし・・・行かなくちゃ・・・!」
さすがに、突然のチェスの告白、そしてジョンのささやきに・・・正直、中の人もすっかり動揺しちゃってます・・・
とりあえず今日のところは何の判断も出来そうにないので、とりえず逃げるが勝ち・・・?
さすがに、この状況では判断つかないって事で、慌てて逃げ出したリンダ・・・と中の人、そんな土曜日の出来事でした。