第38話 失意
サンセットバレーに来て、初めての雪が降ってた事だけは覚えてる。
だけど・・・
あの後・・・何がどうなって・・・
どうしてこんな事になってしまったのかも・・・
・・・何も・・・
・・・どうやって帰ったのかも覚えていない。
という訳で・・・
また気の毒な事になってしまったリンダです。
実は・・・ここの展開は色々悩んで、周りやネットの質問サイトでも男性の意見を聞いてみたりしたんです。
道ならぬ恋に燃え上がって舞い上がって・・・
ついつい生活を忘れてしまった頃に・・・息子の大暴走。
こんな時、ジョンならどうするのか・・・正直私には判断出来かねたので・・・
「まぁ責任は感じなくはないけど、そんなに好きな女なら諦めたりはしないかな。」派と「さすがに息子の暴走には自分の責任もあると思う。とりあえず距離を置くかな。」派と意見が分かれてしまったのですが・・・
「そうですねぇ・・・今あるのはツインブルックに数件の空き・・・あ、リバービューにも一つ空きがありますよ。特にリバービューのはおススメの・・・」
「出来れば・・・そこは前にも住んだ事があるので、違う場所がいいんです・・・。」
「うーん、そうなるとねぇ・・・今ちょうど時期的に先約が多いタイミングなんです。ほら、もうすぐ新学期でしょう?それの準備でわりと早く動かれる方が多いんですよねぇ・・・ちょっと待って下さいね、今調べてますから。」
「時に、お嬢さん・・・あなた、モーテルの経営には興味なんぞないかね?」
「モーテル・・・ですか?」
「えぇ、ちょうどラッキーパームスにいい物件があるんですわ。」
「ラッキーパームス・・・あの砂漠の街ですね?」
「えぇ、あそこは砂漠ですけどね、わりに明るくて過ごしやすい街だし。
ちょうど売り出し中の物件でね、どうですか?今ならオマケしときますよ?ん?ん?」
・・・ちょ、これどう見ても裏の家業の人にしか見えないんだけどwwwww
さすがアルト家のシムです。これ以上に悪徳何たらが似合うシムもそう居ないでしょう・・・wwww
『アーロンとシャロンダ』の時の悪徳不動産屋がハマリ役過ぎて、急遽、特別出演をお願いしましたが、アルトさん、わりとノリノリっぽいですよね?
さて、危うく寂れたモーテルを押し付けられるところだったリンダ。
まったく・・・悪徳アルトさん、油断も隙もありゃしない。
・・・引っ越しは出来そうにない・・・って。
・・・困ったな・・・。
一方、それまでの生活に何の疑問も抱いていなかったジョンも・・・
実は・・・この頃には頭の片隅に『離婚』という文字が思い浮かぶまでに・・・
そのくらい・・・リンダの存在が大きくなっていたところでの息子の暴走。
「やばーい!」「3連敗ってー!!」「どないしたらええねん!!」
「ちょっと、お前ら落ち着けって・・・ねぇ・・・」
「・・・コナー・・・さん・・・?」
こんなのもう・・・そりゃジョンは自己嫌悪の塊になってしまいそうで・・・
作ってて本当に辛い・・・。
ですが・・・早く話を進めないと、アッ!という間に11月になってしまいそうだし・・・
ここはジョンの気持ちなど無視してドンドン話を進めて行こうと思います。
「・・・コナーさん、今日ちょっと飲みに行きません?」
「・・・え?今日・・・駄目なんだ病院に行かないといけないから・・・」
「誰も言えないみたいだから俺が言うよ・・・」
「・・・何だ?」
「親父・・・何かあったの?」
「あぁ・・・そうだった・・・本当に大変そうで・・・お気の毒です。」
「・・・いや・・・。それで、どうしたんだ?」
「いえ・・・」
「俺・・・コナーさんに憧れてブリッジポートからここに移ったんです。」
「・・・へぇ・・・」
「ただでさえ強いサンセットラマズを、コナーさんがしっかりまとめるその姿に憧れてここに来たんです。この人のチームでプレイしてみたいって。」
「・・・もしかして、親父・・・中年の危機ってやつ?」
「・・・ちゅ・・・中年だと?・・・そんなんじゃないよ・・・」
「すまん・・・最近ちょっと・・・駄目だよな・・・俺・・・。」
「いえ・・・ただ、何か悩んでるなら・・・俺でよければいつでも話くらい聞きますから。」
「あぁ・・・ありがとう。」
中年の危機・・・?そんなんじゃないんだ・・・
・・・ただ・・・
・・・ただ・・・自分に嫌気が差していた・・・
あぁ・・・なんか・・・やっぱりジョンが気の毒です。・・・シムズのような平和世界で何をこんなに悩ましているんだろう・・・。
「うーん、あと2週間は微妙なラインかもしれないね。」
「・・・え、でもそれじゃ困るんです・・・もうすぐチェスの・・・親友の誕生日なのに・・・何とかなりませんか?」
「そうだねぇ、君の治癒力に懸かっているとしか・・・おい、ロバートくん?」
「・・・もういいです。だったらもう寝ます。不貞寝します。」
「ははは。そりゃそれが一番だよ。」
どうでもいいんですけど、この素敵なロマンスグレーのドクター。
実はニック・アルトさんです・・・www
役割が多い時はついついイメチェンで流用しちゃうんですけど、さっきの極悪不動産屋とはまた違った魅力を発見してしまいました。つくづく・・・オジサマが好きなもので・・・。
「まぁ、その頃には何とか退院出来るよう一生懸命休んでおきなさい。」
「・・・先生、悪いけど電気消してもらえますか?寝たいので。」
「はいはい。ゆっくり休んで下さいよ。」
あの女・・・
・・・どの面下げて見舞いなんか・・・
ロバートはロバートで複雑過ぎる心境だと思うし・・・一体何なのこの物語・・・誰がこんなカオスな展開考えたんや!と叫びたいけど、これもこのゲームの意思ってところが・・・シムズ3・・・本当に出来る子!
「チェスくんの誕生日パーティー・・・?」
「うん、まだ少し日があるけど・・・来てくれる?」
「うーん・・・どうかな・・・その頃は・・・ちょっと忙しいかもしれないな・・・」
「・・・って・・・チェスくん・・・?どうしたの・・・?」
「そっか・・・」
「ちょ・・・別にわたしが行かないからって・・・」
「うん・・・でもロバートも来れるか微妙なんだって。退院の時期がね・・・。」
「まぁ・・・そうなの・・・」
「わかった・・・。何とか予定調整してみるから、ね?元気出して?」
「うん!おねえさんも来てくれないんじゃ、やる意味ないもん。」
「もうっ・・・チェスくんにはフィアンセが居るじゃない。」
「へへへ・・・。」
リンダをこの街に放ってから・・・ジョンと出会って・・・そうなってしまって・・・
「うーん・・・ダメだなぁ・・・やっぱり時期が悪いのかな・・・」
「ツインブルックとリバービューか・・・この際、他ならどこでもいいのに・・・」
ジョンとリンダが出会って、そうなってしまってから・・・
実のところ、本当に途方もない時間をこの状態で遊んでいたので、私の体感的にはシム時間で2、3年は過ぎてるだろうというところなのですが・・・
この物語では一応、初めて季節が巡ろうとしています。
リンダは実は・・・どんな形であれ、いつかは終わる関係という予感はあったので・・・
ただ、まさかここまで好きな人が出来るとは思ってもみなかったでしょうけども・・・
とにかく早くこの街を離れる事ばかり考えつつ、なるべく日常生活に戻る事にしました。
「・・・あーっ・・・大変だ!」
そんなある日の出来事・・・