第39話 思いがけない出来事
さて。何かを思い出して急いで家に帰ったリンダです。
これは・・・よほど大切な用事があるに違いありません。
ー・・・プルルルル・・・プルルルル・・・ー
「・・・?もしもし?誰?」
「あ、よかったー・・・もしもし?わたしです・・・リンダです。」
『え?リンダさん?どうしたの急に電話掛けて来たりして?』
「いえ、ほら・・・前に番号頂いてたでしょう?それで・・・元気かなと思って。」
『ふーん・・・デートのお誘いじゃないの?」
「そうじゃなくて、あのね・・・実は折り入ってお願いしたい事があるんです。」
『えーっ・・・いきなり電話してきて、お願い事かよ?』
「・・・えぇ・・・ルシアノさんにしか頼れそうになくって・・・」
「ふーん。ま、別にいいんだけどさ・・・・・・」
『・・・それでね、お願いしたい事ってのが・・・』
「ううん!だったらせめてデートくらいは付き合ってくれないとね。」
やっぱルシアノってこの男・・・
どうも自分のペースに乗せるのが上手くて困りもんです。
「よっ!お待たせ。」
「で、お願い事ってなに?」
「うん・・・あのね、この間、サッカー観戦一緒に行った男の子覚えてる?」
「基本的に野郎は覚えないクチだけど、うん、覚えてるよ。チェスターくんだっけ?」
「あの子ね、もうすぐお誕生日なんだって。」
「ふーん・・・野郎の誕生日を祝う趣味もないんだけど?」
「・・・それでね、あの子サンセットラマズの大ファンなの。」
「まさか俺にサプライズゲストで来て欲しいとかって話?まぁ、別にいい・・・」
「でね!サンセットラマズのユニホームを手配してもらえたら嬉しいな!って思うんです。」
「ユニホーム?」
「ほら、ティーンって洋服少ないから・・・正式なユニホームってヤングアダルトからでしょ?」
「そうだけど・・おねだりってそれの事?」
「・・・うん・・・ダメ?ルシアノさんにしか頼れなくて・・・」
「あれ?コナーさんと仲良かったじゃん。」
「そうだけど・・・取材で無理してもらったから・・・何となく頼み辛くて。」
「俺なんか君に振られてんのに・・・調子いいな。」
「えへへ・・・。」
もう『えへへ・・・』としか言いようがなくて困ります。
「コナーさんってば。」
「・・・ん?・・・先生、何かありましたか?」
「いやね、ロバートくんに退院を急かされてたんですが・・・
どうやら間に合いそうです、お友達の誕生日には。」
こうして、日々が過ぎて行きました。
前回の破局も息子の暴走関連でしたし・・・ワンパターンか!とつっこまれそうですが・・・
今回は、前回と違って決定打が大きいだけに・・・
そう簡単には元に戻りようがありません。
ただひたすら耐える日々、それしかありません・・・
そんな春先のある日・・・
「チェス!お誕生日おめでとう!」
「これ、気に入るかわかんないけど・・・」「ありがとうミルドレッド!」
長々と物語を続けて来ましたが、ようやく節目です。遂にこの日がやって来ました。
チェスくんのお誕生日です。
「長いようで・・・」
「短かったわね・・・あんな小さなチェスターだったのに。」
「なぁに。これからは二人でゆっくりすればいいさ。」
「チェスもとうとう大人か・・・気分はどう?」
「まだわかんないや、へへへ。」
実際にこの家庭でもしばらく遊んでいたので、わたしとしても感慨深いです。
ちなみに、このカップルは世帯切り替えをしていて、少し目を離した隙に自然と出来上がっていたカップルです。
奥手というか・・・純朴なチェスターですが、結構女性にモテるらしく・・・
まぁそれはまた次回、じっくりやるとして・・・
「あーーーーーーっ!ミルドレッド・・・ちょっとごめん!」
「ロバート!!来てくれたんだ!」
「当たり前だろ!チェスの誕生日なんか見逃せるかよ。」
「もう歩けるの?」
「システム的にもポーズMOD的にも・・・闘病生活はもう限界だって。」
う、うん、わりと真面目にそうなんですが・・・www
ロバートが居る!ってことは・・・
やっぱこのシムも居ます。
・・・このシムが居るってことは・・・
やっぱ・・・うちの展開的には・・・こうなります・・・wwww
はぁ・・・また面倒くさそうな展開になってきた・・・。
「わぁ!おねえさんも来てくれた!」
「そりゃ、もちろん!チェスくんのお誕生日だもん。でね・・・」
「このプレゼントはわたしってよりは、ルシアノさんからなんだけど・・・」
「うわぁ!ルシアノさんまで居る!何だろう???」
「ふふふ、気に入ってくれるといいけど。」
「今日はすっごく嬉しい1日になりそう・・・どうもありがとう。」
「喜んでもらえたみたいで、良かったね。」
「うん、無理言ってごめんね・・・。」
「別に?お陰でこうやってデートしてるし・・・あれ・・・?コナーさんだ。」
ジャジャジャジャーーーーーン・・・!
「コナーさん!今ちょうど飲もうとしてたんですよ!一緒にどうですか?」
「・・・断る。」
「ちょ、聞こえない。よかったらコナーさんも一緒に飲みません?」
「いや・・・俺は・・・どうかな。」
「えーーっ!こういう時はパーッと飲んだ方が楽しいじゃないですか、ねぇ?リンダさん!」
「って・・・おらんのかーい!おかしいな、さっきまでそこに居たのに。」
チェスターの誕生日パーティー。
ロバートの調子次第とは言え、こうなる事は・・・
ある程度、予想してたに違いないリンダだと思います。
でも、実際、こうやってバッタリ出会うのは・・・辛すぎるよね。
辛すぎるけど・・・どんどん話を進めます・・・www
リンダの家に初めて訪ねて来てくれたシム。
今思えば・・・あの頃から既にチェスターの物語も始まっていたのでしょうね。
そんなチェスくんの・・・
誕生日明けの酷いファーストルック。
もうちょっと渋い柄だったら演歌歌手みたいになるところでした・・・wwww
誕生日は本当に酷いイメチェンを遂げてしまうのだけが玉にキズですが・・・www
さくっと元の衣装にイメチェンして、話に戻ります。
・・・話に戻ろうにも・・・
誕生日パーティーでのケーキの取り合いも相当なので話が進まないのですが・・・ww
「お誕生日パーティーはケーキの取り合いが大変なのよね。」
「・・・え?・・・えぇ。」
「こういう時はパパッと別の物を食べるに限るのよ。」
そりゃ一応、ミッシェルも来ていました。
リンダはそろそろ、気まずさの限界なので逃げます。
ロバートも相変わらず・・・複雑な心境だろうし・・・
ジョンはすっかり調子を落としている真っ最中。
これが不倫の代償でしょうか・・・それとも・・・。
「よかった・・・ここは少し空いてる。」
自発的にはあまり使ってくれないけど、バブルマシーン結構好きなんですよね。
上達するとラマのバブルとか吹けるようになるみたいです。
輪っかとかハートはわかるけど、ラマの形に吹くって相当難易度高そうwww
上はようやく、少し落ち着いたみたいですね。
あどけなさを残しつつ、好青年に成長してくれました。
この子の笑顔は本当に純真無垢で・・・この笑顔には本当に苦しめられました・・・。
「たまにはパーティーってのもいいもんですね、気分が明るくなって。」
「そうだな。チェスがもうこんな大きくなるなんてな・・・そういや・・・」
「なんですか?」
「お前たち・・・いつからそうなんだ?」
「は?俺たちって?」
「リンダさん・・・とだよ。」
「あははは、そんな風に見えました?今日はついでに一緒に来ただけなんです。」
「そもそも俺、だいぶ前に振られてますしね。」
「・・・そうなのか?」
「そうですよ!それなのに『ねぇ、ルシアノさんってば!チェスターくんへのプレゼントを調達してくれないー ♪ 』なーんて、まったく女ってやつは。」
「今日は来てくれてありがとうね。」
「いいえ!わたしも一緒にお祝い出来て嬉しかったです。」
「あの子ね、よくリンダさんの話をしてるのよ。」
「あなたの事を慕ってるみたいだから・・・よろしくお願いしますね。」
「・・・へへへ、こちらこそ。」
メインイベントのろうそくを吹き消す瞬間は済んだし・・・
「・・・はぁっ・・・」
「いいぞー!」
「いけーっ!サンセットラマズ!」
・・・コンコン・・・
「やぁ!」
「チェスくん?どうしたのこんな時間に・・・」
「ケーキ・・・食べてなかったでしょ?だから持って来たんだ。」
「ほんと・・・?ごめんね、わざわざ・・・」
「ううん、帰り道に寄っただけだし。」
「すっかり大人だね!こんなに背が伸びるなんて。」
「うん・・・」
「・・・僕・・・」
「ん?チェスくん・・・どうし・・・」
「・・・たの・・・」