ルークとエマの物語 第一章
今回のテーマソングは引き続き『The Goo Goo Dolls - Black Balloon』です。
「いやー、しかし敵ながら天晴れだな。」
「こら、感心してる場合じゃないでしょ!」
「・・・兄ちゃん・・・。」
「・・・結局・・・全部・・・後手後手だったのか・・・。」
「・・・まったく・・・。」
「・・・あれ?」
「・・・君は確か・・・この間の・・・」
「アタイは・・・ここのゴミの片付けをしてただけだよ!」
「・・・へぇ、それは感心だ。」
「・・・兄ちゃん・・・ルークさんって・・・どうなったの?」
「・・・ん?知らないんじゃなかったのか?」
「・・・。」
「・・・捕まっちゃったの?」
「・・・それがなぁ・・・。」
「じゃ・・・逃げられたのかい?さすが兄ちゃんだね。」
「・・・えらく信頼してる風なんだな・・・。」
「当ったり前だろ。」
「でも、悪党だぞ?」
「・・・そんな事ない!・・・ほんとは・・・。」
「へぇ、だったらそのホントってのを詳しく聞かせてくれないか?」
「・・・兄ちゃんは・・ほんとは悪い人じゃないんだ!」
「兄ちゃんは・・・貧しいシムをいっつも助けてる!」
「へぇ・・・でも盗んだ金でだろ?」
「だけど・・・あそこの空き地だって、兄ちゃんがああやって公園にしてくれたんだ!役所の奴らに頼んだって、貧乏人の土地になんか遊具を置いてくれないじゃないか!」
「・・・けどなぁ・・・ルークって奴は評判悪いみたいだぞ?」
「もしかして、あのオカマコンビのことだろ?」
「そりゃ、あいつらには評判悪いだろうさ、いっつも弱い者いじめばっかしてさ!
けど、兄ちゃんがいつもオイラたちを守ってくれるんだ!」
「・・・へぇ・・・それじゃまるで義賊って訳か・・・。」
「ギゾクって?」
「本当は正義の味方だけど、やり方がマズい奴のことさ。」
「ははっ!ちげぇねえや!」(サヤカちゃん何キャラやねん・・・というツッコミは受け付けます・・・w)
「だったら・・・もしかして、兄ちゃんの居所知ってるんじゃないか?」
「今の話も考慮して悪い様にはしなから、教えてくれないか?」
「・・・知ってたとしても言う訳ないじゃん・・・!バーカ!!」
「おい!こら・・・待ちなさい・・・」
「さすが下町っ子、逃げ足だけは早いってか・・・。」
「おい!クレール!!!!」
「一体どういう事なんだ!大失態じゃないか!!」
「・・・すいません。」
「で、道路封鎖の網はどうなったんだ!」
「・・・引っ掛かりません・・・。」
「・・・恐らく・・・」
「もう高飛びしているかと・・・。」
「まったく!何をのん気に・・・高飛びしているかと・・・だ!!」
「一応、近隣の町にも指名手配は出してあるので・・・。」
「えーい!もういい!」
「・・・くそーっ!いまいましいフィッシャーめ!!」
「ボス!よくぞ・・・ご無事で・・・!」
「ここらも保安官が騒がしかったんですが・・・ご無事で何よりです!」
「いやー、あっちもこっちも大騒ぎですよ!本当によくここまで・・・」
「これくらい朝飯前に決まってんだろ。・・・だって・・・」
「・・・俺はルークだぜ?」
・・・キリッ・・・w
いい加減、恥ずかしくなっているので・・・親バカもたいがいにしたいと思います・・・w
「・・・メイ・・・。」
「・・・あぁ・・・連絡遅くなってごめん・・・ん?メシ・・・?
いや・・・今日はまだ遅くなりそうなんだ・・・うん・・・悪いな・・・。」
「・・・そっか・・・じゃ・・・あんまり無理しないでね。」
「・・・あれ・・・?」
「・・・今日も遅いって?」
「うん・・・何だか大変みたい。」
「・・・あんまり無理だけはして欲しくないんだけどな・・・。」
「・・・ま、もうちょっとしたら落ち着くさ。」
「なぁ・・・一段落したら、みんなでどこかへ出掛けないか?」
「・・・うん、いいかもね!」
「・・・ちょっと待てよ・・・?」
「・・・あいつの家の間取り・・・どう考えても広さが足りなくないか・・・?」
「・・・この家は・・・7マスないといけないはずなんだ・・・」
「・・・でもここは6マスしかない・・・」
「・・・何故なんだ?・・・何を隠してる・・・?」
ーカチャー
「・・・まさか地下室があったとはね・・・ここに隠していたんだな。」
「・・・まったく・・・たいした野郎だぜ・・・。」
散々っぱら悪党ルークにおちょくられていたサム警部!
しかし警部補の執念の粘りで遂に悪党の秘密を暴く!!!みたいなwww
はい、『警察24時』の見過ぎですね・・・すいません・・・w
ともかく・・・どうしてもサムくんの面目を保ってあげたかっただけなんです。
話を戻して。
ーそれから1年後ー
「ねぇ兄ちゃん、餌の付け方教えて!」
「おぅ!いいぞ。」
「えーじゃボクも教えて教えてよ!!」
「わかったから、順番にな。」
「よしよし・・・お母さん今日もお仕事なの、いい子で待っててね。」
「じゃエリザさん、お先に失礼します。」
「お疲れ~!また明日ね!」
「・・・疲れたなぁ・・・。・・・あの人・・・」
「・・・あの人・・・元気にしてるのかな・・・。」
「・・・大変だ・・・!」
「大変だ・・・!!大変だ~・・・!!」
「おい、ちょっと落ち着けよ?そんなに早口じゃ何言ってるかわかんねぇだろ?」
「・・・で、で・・・ですから・・・メ・・・メメメ・・・メイさんが・・・」
「・・・メイがどうしたって?」
「・・・ボ、ボボボ・・・ボスの・・・ボスの・・・!む・・・むす・・・」
「・・・兄ちゃん・・・!」
「・・・兄ちゃん・・・!お帰り!」
「・・・悪かったな・・・面倒かけて・・・」
「何言ってんだい!それより、ここまでの道すがら平気だった?」
「・・・え?当たり前だろ?・・・俺はルークだぜ?
・・・さすがに1年も経てば監視も緩んでるみたいだし楽勝だよ・・・ははは。」
「・・・兄ちゃん・・・」
「・・・今日だけは・・・無理しなくていいんだよ・・・」
「・・・む・・・無理なんか・・・」
「・・・無理なんか・・・」
「悪かったな・・・取り乱したりして・・・それで・・・」
「・・・お、俺の・・・」
「・・・あっちの部屋で寝てるんだ。」
「・・・俺の・・・」
「・・・俺の娘・・・なのか・・・」
「・・・メイにそっくりだな・・・」
「・・・メイ・・・」
「・・・ねぇ・・・お父さん・・・」
「何だ?・・・聞かれても、あの星の名前なんか知らないぞ。」
「・・・あのね・・・」
「・・・何だよ?」
「・・・ううん・・・お父さん・・・大好き・・・。」
「・・・俺もだよ。」
「あ!流れ星・・・!」