第3話 リンダの日常
すっかりサンセットバレーに馴染みつつある今日この頃のリンダ。
今日のリンダは・・・と・・・おや、さっそく執筆活動でしょうか。
「う~ん・・・どうしようかな・・・」
「・・・求む大道芸師に・・・探偵・・・消防士・・・か。」
「ま、もうちょっと先でもいっか。この間の賞金大きかったし・・・。」
どうやら仕事を探していたようですね。
「新作って言われても・・・それも困っちゃうんだけど・・・。
すっかり作家さん扱いされちゃってるし・・・。」
それはこの間買出しに訪れたスーパーにて・・・
『あんた作家さんなんだって?』
『いえ、作家だなんて・・・』
『じゃ、これ持って行きな。』
『・・・あの・・・』
「・・・困ったな・・・作家・・・じゃないんだけど・・・。」
「あら、あなたですね、越して来られたカーター先生って。」
「・・・は・・・い・・・。」
「私、すっかり大ファンになっちゃいました。」
「さすが先生、手強いわ。」
「・・・その・・・先生っていうのは・・・ちょっと・・・。」
たまには外食したり・・・
「いいぞ~!先生頑張れ~!!」
「これ、もらえる?」
「えっ!買ってくれるのぉっ?」
「うん。・・・ちょっとおなか空いちゃった。」
「ありがとう!作家のお姉さん。」
「・・・どういたしまして。」
「結構な腕前だこと。うちの子もね、チェスの名人なの。」
「そうなんですか?じゃ今度お相手してもらわなきゃ。」
「あ、リンダだ。」
「あらクリスさん、御機嫌よう。」
「1人?」
「うん。」
「そうそう、あの担当のやつって勝手なんだよ。」
「いつも一方的だしな。」
「リンダも気を付けなよ。」
「やっぱりそうなんだ、この間もね・・・」
てな具合ですっかり『作家の先生』だと思われているようです。
「作家さん・・・か。」
「どんな物語なら書けるかな・・・。」
おやおや、少しはその気になってきたようですね。
家でのんびりしていたある日のこと。
「う~ん・・・今度は建築家にデイケアか・・・。」
「建築家ねぇ・・・頑張れば・・・できるかな?」
・・・ピンポーン・・・
「・・・ん?」
突然の訪問者ですね。